ワキガの超音波治療法とは
「超音波治療法」とは、皮下組織に超音波を当てて、ワキガ臭の発生源であるアポクリン汗腺、エクリン汗腺、皮脂腺のみを破壊し、取り除く方法です。 超音波の振動エネルギーで汗腺類のみが破壊され、神経や血管などの他の組織は破壊されないので、安全で効果的な治療法といえるでしょう。
超音波治療法の概要
局所麻酔をして、脇の下の毛の生えている部分のシワに沿って数mm、メスを入れて切開します。ほとんど出血もなく、局所麻酔が効いているので、痛みもありません。 次に、その切開したところから、ハンドピースという特殊な器具を挿入し、前後に動かしながら汗腺組織を破壊します。破壊された組織は、連結された吸引器により吸い取られ外に排出されます。次に切開部を縫合し、ガーゼと絆創膏で固定して終了です。
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超音波治療法のメリット
- 効果が高く、再発の心配がない
- 超音波は汗腺類のみを識別して破壊させます。つまり、アポクリン腺、エクリン腺、皮脂腺のみを的確にとらえ、ほぼ100%除去することができます。破壊された汗腺類は再生しないので、再発の心配がないといえます。
- 手術時間が短い
- 従来のワキガ手術法は手探りで行う部分があり、手術に時間がかかりました。超音波治療法の場合は、数ミリの穴を開け、超音波を当てるだけで作業を進めることができるので、短時間で手術が終了します。両脇で約30分で終わります。
- 後遺症の心配がない
- 超音波治療法は血管や神経などの組織は傷つけないので、後遺症の心配もありません。
- 傷あとが小さい
- 特殊な器具を挿入するために数ミリの穴を開けただけなので、傷あとも数ミリですみます。
- 痛みが少ない
- 超音波法は数ミリの皮膚切開をし、最低限の組織損傷をする手術法なので、術中や術後の痛みを伴いません。肉体的ストレスが抑えられるということになります。
- 手術後の回復が早い
- 超音波治療法は傷口が小さく、ほとんど出血もないので、身体へのダメージがほとんどありません。手術後は翌日から普通の生活に戻ることができます。入院はもちろん通院の必要もありません。人に知られずに手術を受けられるということになります。
- 残毛の選択ができる
- 超音波治療法では汗腺だけを破壊するので、毛根はそのまま残り、わき毛を残すことができます。 特に男性の方で、わき毛は残したいという場合にも応えることができます。 女性の場合は、完全脱毛を希望する人が多いと思いますが、ワキガの手術とともに、永久脱毛を行なうことも可能です。ワキガの手術後、麻酔が効いているうちに、表皮からのレーザー治療によって脱毛を行ないます。
超音波治療法のデメリット
超音波治療法は最先端医療なので、使用する機器が導入された医療機関が少なく、また熟練した医師も少ないことがあげられます。
超音波治療法は十分な知識と豊富な経験とともに熟練した技術力が必要です。
それだけに、患者さんにとっては、どこの医療機関で手術を受けるべきかが重要になってきます。
また、治療費も20万後半~40万くらいになり、高額な部類に入ります。
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