ワキガと多汗症の違い
ワキガと多汗症とは全く別のものです。
多汗による汗臭さなのに、ワキガではないかと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
一言で言うと、ワキガはアポクリン汗腺から分泌する汗が原因で、多汗症はエクリン汗腺から分泌する汗によるものです。
多汗症はエリクリン汗腺からの汗なので、基本的には汗自体に臭いはありません。しかし、エクリン汗が体温の上昇などにより、脇から多量に出るとアポクリン汗と交じり、アポクリン汗の臭いも広がり、ワキガ臭をさらに強くしてしまうのです。
このように、ワキガと多汗症は微妙な関係があるといえます。
どちらにしても、ワキガの人が多汗症を発症させると、脇の下に分泌された大量の汗がワキガ臭を拡散させることになります。
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ワキガ
ワキガは別名「臭汗症」「腋臭症」ともよばれています。
特別強い臭い(酸っぱいような臭い)を発する症状ですが、決して病気ではありません。
ワキガは、アポクリン汗と細菌が脂肪を分解するときに、ワキガ臭となって出てきます。
アポクリン汗が直接の臭いの元になるわけですが、この汗は多少粘りがあって排出すると通常すぐ乾いてしまいます。しかし、エクリン汗が体温の上昇などにより、脇から多量に出るとアポクリン汗と交じり、アポクリン汗の臭いも広がってしまいます。
また、皮脂腺からの分泌物の油脂成分により、エクリン汗もアポクリン汗も臭いが強くなります。とくに、ワキガ体質の人が動物性脂肪を摂りすぎると、皮脂腺からの分泌量が増えて、ワキガ臭をさらに強力なものにしてしまうのです。
多汗症
多汗症とは、体温上昇に関係なく、緊張や不安などから交感神経が狂い、エクリン汗腺から過剰に汗が出る疾患です。
例えば緊張した時に冷や汗が出ることがありますが、精神性発汗といって、自律神経の一つの交感神経が反応して起こります。その発汗が過剰である場合は多汗症といえます。
多汗症は手のひら、脇(わき)、足などに症状が出ます。
多汗症の汗は、本来あまり臭わないとされていますが、汗腺の働きが鈍くなっている場合、臭う汗がでるといいます。
多汗症と汗かきの違い
通常汗をかくのは、運動した時や暑い時など、上昇する体温を調節するための生理的現象です。汗かきの人は、これらの変化に敏感に反応し、適度の汗をかいてしまうのです。その汗は、体温調節をするために必要な汗なのです。
それに対して、多汗症は体温調節が必要でないときでも、大量の汗をかいてしまう症状をいいます。
汗かきの人はアポクリン汗腺が発達していない状態ならば、少し汗をかいてもなんの心配もないといえます。こまめに汗を拭き、清潔にすることによって臭いの心配もないのです。
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